自由気ままな旅に出ています


by pepo629
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プロローグ    青い空の下に


(1984年)
バックミラーには彼女の姿はなかった。
別れることを悲しんで家の外に出てこなかった。
僕には分かっていた。二度と帰って来れないって事、二度と戻らないって事。

ユーゴスラビアコソボ自治州。
アルバニア系住民とセルビア人との内紛。

僕は一人の兵士だった。戦争に駆り出されるのだ。
落ち着く場所を持たない僕たち。
祖国がどこなのか定まらない。家族6人が狭い家に隠れるように住んでる。
いつになったら平和が来るのだろう。

彼女には新しい命が宿っている。
子どもの顔も見れないまま僕は土になるのだ。
血を流し、人を傷つけ、そうして自分を守るしかない戦場で、土になるのだ。

"青い空の下に"
青い空には雲が掛かって太陽が隠れた
白い鳩はこの国ではいつ見れるのだろう・・・・・
青い空の下で、僕は息絶える
青い空は全てを語る
全ては青い空の下で繰り返されるからだ

君を愛してるよ
君は亡命してどこか別の国で生きるべきだよ・・・・・

いつか平和が来たとき、祖国の国の土を触りながら
僕を思いだしてくれ

雨が降って土が河を通じて海に流れたときは
アドリア海で泳ぎながら思い出してくれ

僕はどんなときも側にいるよ
側にいて君を守るよ

青い空の下に君がいる限り
空の上から僕が見守っているよ
空の下に僕が居たとき以上に・・・・

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by pepo629 | 2004-12-08 20:06 | Short Story