自由気ままな旅に出ています


by pepo629
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AKIRA & エリカ

日本に来て3年目。「あの日」を境に全てが変わった。


その日に心に決めた。

彼女を守り、愛し続けること。

そして

日本に来たもう一つの目的を果たすこと。












日本語を勉強しているときだ。先生がふと「望郷」と口にした。[bokyo]僕が繰り返したその言葉を聞いて彼は先生は目線を下げて、遠く離れた場所に居る人がふるさとに帰りたいと望むことだよと説明してくれた。

なぜ先生が悲しそうにするのかが僕には分からなかった。
ふるさと。「故郷」 そんなものが僕にはあるのだろうか。
どこにあるのだろうか。
母が絶やすことなく注いでくれた愛が故郷だとすれば、それ以上のものはどこか別にあるのだろうか。

ふるさととはどういう定義なんだろう。

日本に4年間、勉強をするために行くことが決まった日、僕は思いきりの愛を母にぶつけ、母もそれに応えてくれた。何気なく小さい頃から不思議に思っていたことを全てはっきりさせるために、そして原点を探す旅の出発地点だった。
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大きなスーツケースを抱えて関西国際空港に到着したのが2000年の春。「Akira、ここ!」
そう書かれた白い紙をもったエリカを初めて見たのも、桜にはまだ早い冷たい風が吹く3月末の最後の日曜日だった。
ともに15歳。まだまだ未来のある二人の出逢いだった。
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by pepo629 | 2005-02-03 22:34 | Short Story