自由気ままな旅に出ています


by pepo629
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にわか雨の予報士 3

アルバイト先で家庭教師をしている高校生の渉(わたる)が
興味深そうにそして怪訝そうな顔を見せて
「せんせい、今日はデートだったんですかぁ?」と聞いてきた。
開口一番そういうものだから焦った。
でも冷静を装って「余計なことを言わないでいい!単に姉貴の忘れ物を届けにいったら
姉貴の友人が居た・・・それだけだ!」と言い切った。

ここに来る前に姉貴の大学で起きたこと・・・。口にはしなかったけれど、強烈な印象だけは残った。香水の香りと共に。苦手で嫌いな香りと共に。

渉の言葉は好奇心だ。
言動や行動は何気なく彼の好奇心を揺さぶるのだろう。
勉強するぞ、試験落ちると困るんだろ!ハッパをかけて話題を本題へ持っていく。

2時間後無事準備してきた教材を終えて宿題を出した僕は
渉の家を出て萌のことを考えていた。
郊外にある渉の家から自宅へ戻るのは愛用の250ccのバイクだ。
バスや電車を乗り継げば30分以上かかるところを15分くらいで戻れる。

時計は8時5分前。
きっとこの時間なら駅前のケーキ屋さんがセールをしている。
萌に買って行ってやろうとケーキ屋に走った。

大好きな季節のフルーツ入りロールケーキを1000円のところを半額の値段で手に入れ、
萌の家にバイクを走らせた。

昼間電話を受け取ったときには全く予想もしなかった真実を聞かされることになろうとは
思いも寄らなかった。


にわか雨の予報士 2

にわか雨の予報士 4
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by pepo629 | 2005-06-25 22:28 | Short Story